ほんねとたてまい

物作り屋さん「たてまい」のやらかしてるこころのハナシ

私の心の黒子

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このブログの検索ワードに多いのが
「白斑」なのだ。
驚くことに?!アクセサリーでもハンドメイドでもなく「白斑」の入ったワードが、ほとんどなのだ。
(まだそんなにアクセスはないけどな)

私は今から5から6年前、「尋常性白斑」という病気になった。

 

あの頃私の肌は本当に綺麗だった。
クリスマスが近い12月、
毎日なんとなくお化粧をする時に右頬の色むらが気になりだしていた。
色も白かったので、
くすみかな?
とあまり気にしていなかったのだが、
右の頭部に集団的に白髪が出てきたこと、
もみあげが白くなっていること、
違和感を感じてネット検索をした。

 

「白髪 肌の色むら 病気」

 

検索でヒットしたのが『尋常性白斑』という病気。


数年後には化粧品で肌が脱色されて白斑の症状になった事件もあり、
マイケルジャクソンもこの病で苦しんでいたと聞くようにもなった。


その後世間の理解は深まったが、
この頃は情報も少なく、
病院でも受診したからとりあえず皮膚のカビの薬を処方されるだけだった。
(もちろん気休め)


この頃の私は、
毎日悩んでいた。
頑張っても頑張ってもお給料は上がらない好きでもない仕事。
頑張っても頑張っても、
部長たちには「仕事ができない、無駄な残業しやがって」と言われ、
そのくせ顔だけは綺麗だからと何かと外交に使われ、
好きになれない会社の人たち、
大好きな同期、後輩の女の子とも泣きながら毎日仕事をしていた。

 

終電の間際に飲むチョコレートドリンクだけが救いだった。

 

 

尋常性白斑は、
皮膚の3大難病と言われており、
はっきりした原因も、
治療法も分かっていない。

 

肌だけが自慢だった。
美容と名のつくものも好きで、
綺麗にしている為には努力も惜しまなかった。
たくさん時間もお金もかけた。
そんな私が、美を欠く病気をした。

 

命に別状のない病気なだけに、
なんだか、可哀想と思われるのも悔しくて、
行き場のない怒りと悲しみで、
あの頃は本当に情緒不安定だった。

 

本当に仕事が嫌いで、
出来ない(と思っている)自分も嫌いで、
死にたい、死んだほうがマシ、
こんな人間生きてても仕方ない、って毎日自分に酷い言葉を投げかけていた。

 

 

そんな私だから、

嫌いな仕事を辞めた後も
しょーもない男にお金を貢ぐような形になって、お金を借りるようになったり、
足りない生活費をカードローンでおぎなったり、
信じてもいない、
効果もわからない治療を高額のお金を払って続けてみたり。
それによって健康な皮膚がシミのようになってより汚くなったと感じたり…
もう、とにかくこんな私は消えたかった。
私のことを愛してもいない男に体を許すことも、
いやなのに我慢してそうしている私も、

自分の好きなように生きられない私も、

愛想笑いしている私も、
本当に本当に大嫌い!!

 

 

 

人の前に立ちたいとぼんやり思っていたのに、
私は病気のせいにしてそれを諦めた。

「こんな姿じゃ人の前になんて立てない」
「どうせ綺麗じゃないから、綺麗にしてあげることする必要もないよね」と、
肌を大事にすることもやめた。


自分を痛めつけるありとあらゆることをして、

もう私の人生などこんなもの、

もういつ終わってもいい。

誰も困らない。

 


それでもね、
「わたし」だけはわたしを諦めていなかったみたい。

「変わりたい」と思っている心が、
わたしをだんだん必要な人に会わせてくれた。


もちろん、
どん底から這い上がる途中で、
勘違いも沢山あった。

まだ私は本当の自分の声に気がつかないことも多かったけど、
勘違いのまま歩くと、
白斑が広がって間違いを教えてくれる。

 

ほぼ広がり切りましたね、
と言われてからまだ相当広がった。

 

彼氏ができてからも、
最初はしっかりセルフタンニングとか専用の化粧品で隠してた。
汚いと思われたくない。
嫌われたくない、って。

けど、
「この人はこんなことで嫌いになったりしない」と思えてそのままにできるようになった。

 

綺麗にしているわたしが好きで、
肌がまだらなわたしを気持ち悪いという人はバイバイすればいい、
と思えるようになった。

 

私は、
1番大切にしていた
【見た目の美しさ】を、無くしたけど、
自分の心という1番大切にするべきものに気がつくことができた。

 

つらいよー
くるしいよー
たすけてよー
この、ままでは、心が死んでしまうよー

 

そんな叫びを病気を使って教えてくれた。

この病気は私の『愛』だったなと今は思う。

 私が命を落とさないように、

その前にちゃんと守ってくれていた。

 

すごいよね、
ちゃんとその人の握りしめていたものを手放すためにピンポイントで症状が出てくれる。
病気も自分が選んでいる、
というのは私の場合は本当かもしれないと思う。

 

そして、
最近、
右頬、腕に色素の回復が見られました!!

治療をやめてからは広がるばかりだったのに。


なんとなく、思うのです。


信じてもいない治療を続けるよりも、
『自分らしく生きる』
それによって私は治るんだろうな、と。

 

もうそれほど気にならないけど、
まだやっぱり人の視線は感じる。
とくに友達、と思っている人が見ていると心がまだドキドキする。

 

それでも、
きっとこの色素の抜けを私の愛の結晶だと心から思えた時に、
私の病気は治るんだと思う。

 

 


顔はね。
やっぱり色を使って隠しちゃうんだけど(笑)

で、色素回復したのはいいけど、
シミみたいだから他のところもよろしくね!って感じです(笑)

 

タイトルの黒子どこにも出てこないな( ・∇・)